書き下し文
鳳凰台上 鳳凰 遊び、
鳳去り 台空しくして 江自ら流る。
呉宮1の花草は幽径に埋もれ、
晋代2の衣冠は古丘と成る。
三山 半ば落つ 青天の外、
一水3 中分す 白鷺洲。
総て4浮雲の能く日を蔽うが為に、
長安は見えず、人をして愁え使む。
漢文
登(のぼ)ル[二]金(きん)陵(りょう)ノ鳳(ほう)凰(おう)臺(だい)[一]ニ
李(り)白(はく)
鳳(ほう)凰(おう)臺(だい)上(じょう)鳳(ほう)凰(おう)遊(あそ)ビ,
鳳(ほう)去(さ)リ臺(だい)空(むな)シクシテ江(こう)自(おの)ズカラ流(なが)ル。
呉(ご)宮(きゅう)ノ花(か)草(そう)ハ埋(うず)モレ[二]幽(ゆう)徑(けい)[一]ニ,
晉(しん)代(だい)ノ衣(い)冠(かん)ハ成(な)ル古(こ)丘(きゅう)ト。
三(さん)山(ざん)半(なか)バ落(お)ツ青(せい)天(てん)ノ外(そと),
一(いっ)水(すい)中(ちゅう)分(ぶん)ス白(はく)鷺(ろ)洲(しゅう)。
總(すべ)テ爲(ため)ニ[二]浮(ふ)雲(うん)ノ能(よ)ク蔽(おお)フガ[レ]日(ひ)ヲ[一],
長(ちょう)安(あん)ハ不(ず)[レ]見(み)エ使(し)ム[二]人(ひと)ヲシテ愁(うれ)エ[一]。
典籍
李太白文集 (清)王琦琢輯註
参考資料
- 李白:登金陵鳳凰台 - Web漢文大系 kanbun.info
- 李太白文集 (清)王琦琢輯註 ctext.org