早に白帝城を発す(早発白帝城)

書き下し文

朝に辞す 白帝彩雲の間

千里の江陵 一日にして還る

両岸の猿声 啼いて尽きざるに1

軽舟 已に過ぐ2 万重の山

訓読文

早(つと)ニ発[二](はっ)ス白(はく)帝(てい)城(じょう)ヲ[一]

李(り)白(はく)

朝(あした)ニ辭(じ)ス白(はく)帝(てい)彩(さい)雲(うん)ノ間(かん),

千(せん)里(り)ノ江(こう)陵(りょう)一(いち)日(じつ)ニシテ還(かえ)ル。

兩(りょう)岸(がん)ノ猿(えん)聲(せい)啼(な)キテ不(ざ)[レ]ルニ盡(つき),

輕(けい)舟(しゅう)已(すで)ニ過(す)グ萬(ばん)重(ちょう)ノ山(やま)。

典籍

李太白文集 (清)王琦琢輯註


唐詩解 (明)唐汝詢

参考資料


  1. 「啼いて住まざるに」ともする。 ↩︎

  2. 「須臾過却」ともする。 ↩︎