遊園せんとして値えず(遊園不値)

書き下し文

應に憐むべし1、屐齒の蒼苔に印するを,

柴扉2を小扣3すれども、久しく4開かず。

春色、園に滿って、關すれども住せず,

一枝の紅杏、牆より出で來る。

訓読文

遊(ゆう)園(えん)セントシテ不(ず)[レ]値(あ)ヘ

葉(よう)紹(しょう)翁(おう)

應(まさ)ニ憐(あわ)ムベシ屐(げき)齒(し)ノ印(いん)スルヲ[二]蒼(そう)苔(たい)ニ[一],

小(しょう)[二]扣(こう)[三]スレドモ柴(さい)扉(ひ)[一]ヲ久(ひさ)シク不(ず)[レ]開(ひら)カ。

春(しゅん)色(しょく)滿(み)チテ[レ]園(えん)ニ關(し)スレドモ不(ず)[レ]住(とめ)セ,

一(いっ)枝(し)ノ紅(こう)杏(きょう)出(い)デ[レ]牆(しょう)ヨリ來(きた)ル。

典籍

兩宋名賢小集 《欽定四庫全書》本


宋藝圃集 《欽定四庫全書》本


詩家鼎臠 《欽定四庫全書》本

参考資料


  1. 「應嫌」ともする。 ↩︎

  2. 「柴門」ともする。 ↩︎

  3. 「十扣」ともする。 ↩︎

  4. 「九」ともする。 ↩︎