夜受降城に上って笛を聞く(夜上受降城聞笛)

書き下し文

囘樂峯1前 沙雪に似たり

受降城外2 月霜の如し

知らず何れの處にか 蘆管3を吹く

一夜征人 盡く郷を望む

訓読文

夜(よる)上(のぼ)リテ[二]受(じゅ)降(こう)城(じょう)ニ[一]聞(き)ク[レ]笛(ふえ)ヲ

李(り)益(えき)

囘(かい)樂(らく)峯(ほう)前(ぜん)沙(すな)似(に)タリ[レ]雪(ゆき)ニ,

受(じゅ)降(こう)城(じょう)外(がい)月(つき)如(ごと)シ[レ]霜(しも)ノ。

不(ず)[レ]知(し)ラ何(いず)レノ處(ところ)ニカ吹(ふ)ク[二]蘆(ろ)管(かん)ヲ[一],

一(いち)夜(や)征(せい)人(じん)盡(ことごと)ク望(のぞ)ム[レ]郷(きょう)ヲ。

典籍

御定全唐詩 (《摛藻堂四庫全書薈要》本)

参考資料

  • 公益社団法人 関西吟詩文化協会 www.kangin.or.jp
  • 御定全唐詩 (《摛藻堂四庫全書薈要》本) (中国語) ctext.org

  1. 「烽」ともする。 ↩︎

  2. 「城の下」か「城の上」ともする。 ↩︎

  3. 「蘆笛」ともする。 ↩︎