夜雨、北に寄す(夜雨寄北)

書き下し文

君、歸期を問うも、未だ、期有らず,

巴山の夜雨、秋池に漲る。

何か当に、共に西窓の燭を剪って,

却って、巴山夜雨の時を話すべき。

訓読文

夜(や)雨(う)寄(よ)ス[レ]北(きた)ニ

李(り)商(しょう)隠(いん)

君(きみ)問(と)フモ[二]歸(き)期(き)ヲ[一]未(いま)ダ有(あ)ラズ[レ]期(き),

巴(は)山(さん)ノ夜(や)雨(う)漲(みなぎ)る[二]秋(あき)池(ち)ニ[一]。

何(いつ)カ當(まさ)ニ共(とも)ニ剪(き)リテ[二]西(せい)窗(そう)ノ燭(しょく)ヲ[一],

却(かえ)ッテ話(はな)スベキ[二]巴(は)山(ざん)夜(や)雨(う)ノ時(とき)ヲ[一]。

典籍

李義山詩文全集箋註 (清)馮浩

参考資料