杜少府任に蜀州に之く(杜少府之任蜀州)

書き下し文

城闕 三秦1を輔とし2

風烟 五津を望む

君と 離別の意

同じく3是れ 宦遊の人

海内 知己を存し

天涯 比鄰の若し

爲す無かれ 岐路に在って

兒女と 共に巾を沾す

訓読文

杜(と)少(しょう)府(ふ)之(ゆ)ク[二]任(にん)ニ蜀(しょく)州(しゅう)ニ[一]

王(おう)勃(ぼつ)

城(じょう)闕(けつ)輔(ほ)トシ[二]三(さん)秦(しん)ヲ[一],

風(ふう)煙(えん)望(のぞ)ム[二]五(ご)津(しん)ヲ[一]。

與(と)[レ]君(きみ)離(り)別(べつ)ノ意(い),

同(おな)ジク是(こ)レ宦(かん)遊(ゆう)ノ人(ひと)。

海(かい)内(だい)存(そん)シ[二]知(ち)己(き)ヲ[一],

天(てん)涯(がい)若(ごと)シ[二]比(ひ)鄰(りん)ノ[一]。

無(な)カレ[レ]爲(な)ス在(あ)リテ[二]岐(き)路(ろ)ニ[一],

兒(じ)女(じょ)共(とも)ニ霑(うるお)ス[レ]巾(きん)ヲ。

典籍

王子安集註 (清)蒋清翊

参考資料


  1. 「西秦」ともする。 ↩︎

  2. 「俯」ともする。 ↩︎

  3. 「俱に」ともする。 ↩︎