秦淮に泊す(泊秦淮)

書き下し文

煙は寒水を籠め、月は沙を籠む。

夜、秦淮に泊して、酒家に近し

商女は知らず、亡国の恨み

江を隔てて、猶唱う、後庭花

訓読文

泊(はく)ス[二]秦(しん)淮(わい)ニ[一]

杜(と)牧(ぼく)

煙(けむり)ハ籠(こ)メ[二]寒(かん)水(すい)ヲ[一]月(つき)ハ籠(こ)ム[レ]沙(すな)ヲ,

夜(よる)泊(はく)シテ[二]秦(しん)淮(わい)[一]ニ近(ちか)シ[二]酒(しゅ)家(か)ニ[一]。

商(しょう)女(じょ)ハ不(ず)[レ]知(し)ラ亡(ぼう)國(こく)ノ恨(うら)ミ,

隔(へだ)テ[レ]江(こう)ヲ猶(なお)唱(うた)ウ後(こう)庭(てい)花(か)。

典籍

樊川詩集 (清)吳錫麒

参考資料