石頭城

書き下し文

山は故国を囲んで、周遭として 在り、

潮は空城を打って、寂莫として 回る。

淮水の東辺、旧時の月、

夜、深くして、還た、女牆を過ぎて來る。

訓読文

石(せき)頭(とう)城(じょう)

劉(りゅう)禹(う)錫(しゃく)

山(やま)ハ圍(かこ)ミテ[二]故(こ)國(こく)ヲ[一]周(しゅう)遭(そう)トシテ在(あ)リ,

潮(しお)ハ打(う)チテ[二]空(くう)城(じょう)ヲ[一]寂(せき)寞(ばく)トシテ回(めぐ)ル。

淮(わい)水(すい)ノ東(とう)邊(へん)ノ舊(きゅう)時(じ)ノ月(つき),

夜(よる)深(ふか)クシテ還(ま)タ過(す)ギテ[二]女(じょ)牆(しょう)ヲ[一]來(きた)ル。

典籍

劉賓客集 (王氏謙德堂校刊本)

参考資料