西林の壁に題す(題西林壁)

書き下し文

横より看れば嶺を成し、側よりは峰と成る。

遠近、高低、一も同じきは無し1

廬山の真面目を識らざるは、

只、身の此の山中に在るに縁る。

訓読文

題(だい)ス[二]西(せい)林(りん)ノ壁(かべ)ニ[一]

蘇(そ)軾(しょく)

横(よこ)ヨリ看(み)レバ成(な)シ[レ]嶺(れい)ヲ側(そば)ヨリハ成(な)ル[レ]峰(みね)ト,

遠(えん)近(きん)高(こう)低(てい)無(な)し[二]一(いつ)モ同(おな)ジキハ[一],

不(ざ)ルハ[レ]識(し)ラ[二]廬(ろ)山(ざん)ノ真(しん)面(めん)目(もく)ヲ[一],

只(ただ)縁(よ)ル[三]身(み)ノ在(あ)ルニ[二]此(こ)ノ山(さん)中(ちゅう)ニ[一]。

典籍

東坡先生詩集註


東坡詩鈔

参考資料


  1. 「総不同」か「各不同」ともする。 ↩︎