山中問答

書き下し文

余に問う「何の意1ぞ?碧山に栖む」と、

笑って答えず2、心自から閑なり。

桃花流水、窅然3として去る、

別に天地の人間に非ざる有り。

訓読文

山(さん)中(ちゅう)問(もん)答(どう)

李(り)白(はく)

問(と)[レ]フ余(よ)ニ何(なん)ノ意(い)ゾ棲(す)[二]ムト碧(へき)山(ざん)[一]ニ,

笑(わら)ヒテ而()不(ず)[レ]答(こた)ヘ心(こころ)自(おのずか)ラ閑(かん)ナリ。

桃(とう)花(か)流(りゅう)水(すい)窅(よう)然(ぜん)トシテ去(さ)ル,

別(べつ)ニ有(あ)[三]リ天(てん)地(ち)ノ非(あら)[二]ザル人(じん)間(かん)[一]ニ。

典籍

李太白文集 (清)王琦琢輯註

参考資料

  • くらすらん - 国語(古文・漢文・現代文)と語学の関連情報・関連書籍を紹介するブログ nbataro.blog.fc2.com
  • 李太白文集 (清)王琦琢輯註(中国語) ctext.org

  1. 「何の事」ともする。 ↩︎

  2. 「語らず」ともする。 ↩︎

  3. 「宛然」ともする。 ↩︎