京に入る使いに逢う(逢入京使)

書き下し文

故園、東に望めば、路漫漫、

双袖、竜鍾として、涙乾かず。

馬上、相い逢って、紙筆無し、

君に憑って伝語して、平安を報ぜん

訓読文

逢(あ)[二]ウ入(い)ル[レ]京(けい)ニ使(つか)イニ[一]

岑(しん)参(じん)

故(こ)園(えん)東(ひがし)ニ望(のぞ)メバ路(みち)漫(まん)漫(まん),

双(そう)袖(しゅう)龍(りょう)鍾(しょう)トシテ涙(なみだ)不(ず)[レ]乾(かわ)カ。

馬(ば)上(じょう)相(あ)イ逢(お)ウテ無(な)シ[二]紙(し)筆(ひつ)[一],

憑(よ)ッテ[レ]君(きみ)ニ傳(でん)語(ご)シテ報(ほう)ゼン[二]平(へい)安(あん)ヲ[一]。

典籍

岑嘉州詩

参考資料