書き下し文
昔聞く洞庭の水、
今上る岳陽楼。
呉楚、東南に坼け、
乾坤、日夜浮かぶ。
親朋、一字無く、
老病、孤舟有り。
戎馬関山の北、
軒に憑りて涕泗流る。
訓読文
登(のぼ)ル[二]岳(がく)陽(よう)樓(ろう)ニ[一]
杜(と)甫(ほ)
昔(むかし)聞(き)ク洞(どう)庭(てい)ノ水(みず),
今(いま)上(のぼ)ル岳(がく)陽(よう)樓(ろう)。
呉(ご)楚(そ)東(とう)南(なん)ニ坼(さ)ケ,
乾(けん)坤(こん)日(にち)夜(や)浮(う)カブ。
親(しん)朋(ぽう)無(な)ク[二]一(いち)字(じ)[一],
老(ろう)病(びょう)有(あ)リ[二]孤(こ)舟(しゅう)[一]。
戎(じゅう)馬(ば)關(かん)山(ざん)ノ北(きた),
憑(よ)リテ[レ]軒(けん)ニ涕(てい)泗(し)流(なが)ル。
典籍
杜工部詩集 - (明)朱鶴齡
参考資料
- くらすらん - 国語(古文・漢文・現代文)と語学の関連情報・関連書籍を紹介するブログ nbataro.blog.fc2.com
- 杜工部詩集 - (明)朱鶴齡(中国語) ctext.org